
たて史
こんにちは、積立ビルダーズ管理人2号「たて史」です。
今回は、iDeCo(イデコ)で積み立てる金融商品の選び方を紹介します。
iDeCoで選べる投資先の種類や特徴、メリットやデメリットも解説。
また、たて史が実際にどの様な基準でiDeCoの投資先を選んだのかを紹介しています。
iDeCo(イデコ)で積み立てる金融商品選び
iDeCo(イデコ)は、自分で選んだ金融商品を、毎月一定の掛け金を積み立てて作る自分年金です。
どのような金融商品を選ぶことができるのか、改めて整理しましょう。
≪iDeCoで選ぶことができる金融商品≫
1.安心の元本確保型!保険や定期預金
(引用:みずほ銀行)
iDeCoの投資先として、元本確保型の保険や定期預金を選ぶことができます。
元本確保型は、満期の際に元本と利息が確保される、安全性の高い金融商品を指します。
メリット
基本的に元本割れのリスクがないため安心感がある
デメリット
金利が超低金利なため利回りを見込むことは難しい
元本確保型の選択は、ノーリスク・ノーリターンでiDeCoの持つ税制優遇メリットを受けたい方にオススメです。
なお、元本確保型商品を選ぶ場合に気をつけるべきポイントをいくつかご紹介します。
<元本確保型商品の注意点>
・元本確保は元本保証ではない
元本確保型商品は基本的に元本確保されますが、元本が必ずしも保証される訳ではありません。
例えば保険商品を選択し満期を迎える前に解約した場合、解約控除という手数料が引かれます。もし、解約時までの利息を解約控除が上回ってしまう場合は元本を割ってしまう危険性があります。
保険商品によっては利息を上回る解約控除は掛からない商品もありますので、全ての保険商品に元本割れのリスクがある訳ではありませんが、どうしても損をしたくないために元本確保型商品を選ぶ場合には、途中解約時の条件等を必ず確認しておくようにしましょう。
・ペイオフのリスク
金融機関が破たんした場合、1金融機関へ預けている資産のうち最大で預貯金1,000万円とそれに係る利息まで保証されるペイオフという制度があります。
ただ、逆を考えるならば最大1,000万円までしか保証されないとも考えることができます。
もし、1つの金融機関で預貯金が800万円、iDeCoで選択した定期預金が500万円あり、その金融機関が破たんした場合、預貯金が優先されるため預貯金の800万円は手元へ戻ってきますが、iDeCoは300万円がペイオフ対象外となるため200万円しか戻ってきません。
金融機関の破たんに備えるためには通常の預貯金を管理している金融機関とは別機関をiDeCo運営管理機関として利用するようにしましょう。
2.リスクを取ってリターンを狙う!投資信託
iDeCoでは、投資先として投資信託を選ぶこともできます。
(引用:みずほ銀行)
メリット
運用成績次第で、大きく資産を増やすことができる
デメリット
運用成績が悪いと、元本割れのリスクがある
投資信託は、リスクを取ってリターンを狙う運用をしたい方にオススメです。
なお、投資信託を選ぶ場合に気をつけるべきポイントもいくつかご紹介します。
<投資信託の注意点>
・運営管理機関によって商品ラインナップや取り扱い数が違う
iDeCoを利用するためには運営管理機関を1つだけ選ぶ必要がありますが、運営管理機関によって商品ラインナップや商品数は大きく異なります。
後ほど本記事で触れますが、投資信託には様々な種類の投資信託があり、ファンドによっては手数料や運用成績もまちまちです。
そのため、選ぶ運営管理機関が取扱っている投資信託の品揃えが幅広いものかどうか、取り扱い数は十分にあるかどうかなどをあらかじめ確認するようにしましょう。
なお、私たて史は投資信託を幅広く揃えてあり、取り扱い数が32本(うち投資信託は31本)と多い楽天証券を利用しています。
もし、運営管理機関を迷っている方は楽天証券がおすすめです。
楽天証券のiDeCoの特長についてはコチラで紹介していますので併せてご覧ください。
■参考記事:iDeCo(イデコ)で作る自分年金 体験談その3「楽天証券のiDeCoの始め方」
・投資信託によっては手数料が高いものがある
投資信託は信託報酬という手数料が掛かります。
信託報酬は運用管理費用として投資信託の保有中に保有残高に応じて掛かる費用であり、保有残高が増えれば増えるほど大きな金額が掛かります。
この信託報酬ですが、投資信託によっては5倍~10倍も異なるものがあります。
もちろん信託報酬が高くてもその分運用成績が優れたものもないこともありませんが、どの投資信託を選ぼうか迷った場合には信託報酬が低いものの中から運用方針や成績を見て選ぶとよいでしょう。
iDeCoは自由に商品を選択できる
「元本確保型」を選択するか、「投資信託」を選択するか、「元本確保型と投資信託の両方」を選択するかは、個人で自由に決めることができます。
投資経験がない初心者の方は、無理に運用益を目指さず、まずは元本確保型の商品のみでiDeCoをはじめてみる方法もよいでしょう。
iDeCoは取り組むだけでも、節税となるメリットがあります。
投資の勉強を進めて、慣れてきた段階で元本確保型から投資信託へ変更する方法も可能です。
積極的にリターンを狙いたい方は、投資信託の中からアクティブ系やインデックス系のファンドを選択するとよいでしょう。
リスクコントロールをして運用を行いたい方は、元本確保型と投資信託それぞれを選んで積み立てしながら分散する方法も可能です。
投資信託を選ぶ場合には、様々なタイプがありますので下記で整理してみましょう。
iDeCo(イデコ)で選べる投資信託の種類
【1】株式投資信託
株式投資信託は、投資信託の運用先に株式が含まれている投資信託を指します。
様々な投資信託の中でも比較的値動きが大きい投資信託で、組み込む株式の種類によってさらに細かく分けられます。
1.国内株式型
国内の株式を中心に運用されている投資信託を指します。
運用先が国内株式のため、為替リスクはありません。
株式投資信託の中では、値動きが比較的大きい種類の投資信託といえます。
2.先進国株式型
アメリカやイギリス、ドイツといった先進国の株式を中心に運用されている投資信託です。
紛争などの地政学的なリスクや政治的なリスクは比較的低いですが、株式投資信託の中では国内株式型と同様に値動きが比較的大きい種類の投資信託といえます。
3.新興国株式型
ブラジルやメキシコ、トルコや南アフリカといった成長目覚ましい新興国の株式を中心に運用されている投資信託です。
一般的に新興国は経済成長率が高いため、大きな値上がりを期待することができます。
その反面、地政学リスクや政治的リスク、大国の経済や金利の影響を受けやすく、様々な潜在的リスクを抱えています。
そのため、値動きはハイリスク・ハイリターンの投資信託といえます。
【2】リート(REIT)
リート(REIT)は、Real Estate Investment Trustの略称で不動産投資信託のことです。
リートも株式投資信託と同様に値動きが大きい投資信託で、組み込むリートによってさらに細かく種類が分かれます。
1.国内リート
国内のオフィスビルや商業施設、マンションといった不動産に投資し、賃料や売買益を分配するリートです。
2.先進国リート
先進国の不動産に投資するリートです。
リートの種類によりますが、基本的にはアメリカの不動産市場へ投資する銘柄が多い傾向にあります。
【3】債券
(引用:みずほ証券)
債券は資金を必要とする国や地方公共団体、企業が発行する有価証券です。
定期的に利子を受け取ったり、満期日に償還金を受けとったりする商品です。
債券は株式より安定性が高い金融商品を言われますが、どの発行者の債券を投資先へ組み込むかによってリスクの度合いは異なります。
1.国内債券
国内の債券へ投資を行うため、為替リスクがなく、価格が比較的安定している債券です。
2.先進国債券
先進国の債券へ投資を行います。為替リスクがあるため国内債券よりリスクは高いが、その分リターンを狙うこともできる債券です。
債券と株式は逆相関に動きやすい
必ずではありませんが、債券と株式は値動きが逆相関になる傾向があります。
市場が好調であれば株式の価格は上昇しますが、その際は金利は下がり、債券が売られやすくなるため債券価格は下がります。
市場が不調となれば株式の価格は下落するものの、金利は上昇するため債券は買われやすくなるため、債券価格は上昇することが理由です。
今後の株式市場の先行きに不安を感じる場合には、債券を選択することも視野に入れましょう。
【4】コモディティ
「金」などの現物商品を中心に、投資を行う商品です。
コモディティひとつをとっても、リスクオフ時に安全資産として名高い「金」や、様々な金融商品の動向へ影響を与えている「原油」など様々なタイプがあります。
iDeCoの積立先としてコモディティ銘柄を選ぶ場合には、必ず目論見書へ目を通すようにしましょう。
以上が、投資信託の種類です。
投資信託は種類ごとにリスクが異なる
図は投資信託の種類ごとのリスクとリターンの度合いを示したものです。
リスクとリターンはそれぞれの投資信託の種類ごとに異なるため、まずは自分の中で「どの程度のリターンを目指したいのか?」「どの程度のリスクなら許せるのか?」といったiDeCoの投資方針を決め、それに合った投資信託を選択しましょう。
なお、同じ投資信託の種類の中でもファンド(※投資信託の個々の銘柄)によってリターンやリスクの度合いは異なるため、ファンド選択も重要です。
次に投資信託の具体的なファンドを選ぶ上で見るべきポイントを整理します。
ファンドを選ぶ時の注目ポイント「信託報酬」
iDeCo(イデコ)で購入可能な投資信託は、一部の例外を除いて基本的に購入手数料は掛かりませんが、信託報酬というコストが発生します。
信託報酬は投資信託の運用・管理に掛かる費用のことです。
実際に楽天証券で取り扱っているファンドのひとつ『三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンド』の信託報酬を見てみましょう。
ファンドの管理費用(含む信託報酬)は、「0.1728%」(※2019年2月時点)となっています。
0.1728%は年率換算の数値で、利用者が投資信託を保有している期間、純資産(投資信託全体の財産)から運用会社、販売会社、信託銀行に自動的に支払われます。
利用者にとっては「信託報酬=コスト」となるため、信託報酬率が低いファンドを選ぶのがオススメです。
長期投資の大敵はコスト!信託報酬が安いファンドを選ぼう
たて史は長期投資を行う場合、コストをどれだけ抑えられるかが肝心だと考えています。
なぜなら、長期投資ではランニングコストが長期に渡って掛かるため、わずかな信託報酬率の差でも投資期間全体で考えた場合、ばくだいな金額の差になってきます。
iDeCoの投資期間は20歳ではじめた場合、60歳までの最大40年間を積み立てます。
その間、投資信託を保有し続けた場合、40年間信託報酬を負担し続けることになります。
ですので、iDeCoで投資信託を選ぶ時には信託報酬が安いファンドを選びましょう。
たて史が選ぶファンドは?
たて史は、2017年6月からiDeCo(イデコ)の運用をはじめました。
当初から考えていた、iDeCoの投資方針を紹介します。
たて史のiDeCo投資方針
1.iDeCoは税制優遇のメリットが大きいため、投資ではリスクを取って積極的にリターンを狙いたい
⇒安定的な元本確保型よりも、リスクを取ってリターンを狙う投資信託を選択!
2.長期投資の特性上、なるべくコストは抑えたい
⇒おもに信託報酬が低い、株式投資信託のファンドを選択!
3.可能な範囲でリスクコントロールを行いたい
⇒少数のファンドへ絞った運用ではなく、3つ以上のファンドへ分散投資を実行!
以上が、たて史流 iDeCoの投資方針です。
この方針から選択したファンドが下記になります。
たて史が選択したファンド@楽天証券
【1】『三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンド』
投資信託でも国内株式に分類されるファンドで、特長は何と言っても信託報酬の安さです。
楽天証券で取り扱っている国内株式のファンドを見てみましょう。
ご覧の通り、『三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンド』の信託報酬は0.1728%と国内株式ファンドの中で最も低く設定されています。
この信託報酬の低さは大きな魅力です。
【2】『たわらノーロード先進国株式』
次に海外株式の中から『たわらノーロード先進国株式』というファンドを選択しました。
楽天証券で取り扱っている海外株式のファンドを見てみましょう。
ご覧の通り、海外株式の中でも『たわらノーロード先進国株式』の信託報酬は0.2160%と最安となっています。
以上、2つのファンドがコストを気にしながら選んだたて史の攻めのファンド選びです。
次に投資方針で掲げた投資先分散のため、もうひとつファンドを選びました。
【3】『セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド』
3つめに選択した『セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド』は、バランス型の株式投資信託です。
信託報酬はバランス型の中でも低い0.6200%です。
たて史はiDeCoで現在これら3つのファンドへ積み立てを行っています。
iDeCoで積み立てる金融商品の選びかた まとめ
たて史のiDeCoは低コストの株式投資信託で、「国内・先進国・バランス型」の3ファンドへの分散投資を行っています。
コストとリターンを重視した結果、すべてのファンドが株式投資信託となっているため、今後の景況感の見通しや選択しているファンドの運用成績次第では、ファンドの追加・変更も検討するかも知れませんが、しばらくは現状のまま運用成績を見守りたいと思います。
これからiDeCoをはじめるという方は、iDeCoでの節税か、利回りを求めるのか、リスクの許容度とリターンの期待値をどの程度へ定めるかを決めておくこが大切です。
以上、「iDeCoで作る自分年金 体験談その4:iDeCoで積み立てる金融商品の選び方」でした。
iDeCo体験談 第5回は、実際にたて史が行っている「iDeCoの運用成績」を紹介します。

たて史
積立ビルダーズ管理人2号「たて史」のiDeCo実践録
iDeCo体験談1:iDeCoはやらなきゃ損
iDeCo体験談2:iDeCoは楽天証券がオススメ
iDeCo体験談3:iDeCoの始め方
iDeCo体験談4:金融機関の選び方
iDeCo体験談5:iDeCoの運用実績レポート