企業の株式を保有していると、年に1回または2回、配当金を受け取ることが出来ます。

投資する側にはとてもありがたい配当金は、どのようなしくみで成り立っていて、どうしたら受け取ることができるのでしょうか?

このページでは、配当金が分配されるしくみや受け取る権利などを紹介しています。

株式投資の配当金とは?

配当金

株式会社の最終的な持ち主は、その企業の株を持っている投資家です。

企業は活動によって得た利益を各株主に還元します。この配られるお金を「配当金」と言います。

企業が得た利益がすべて配当金に回されるわけではありません。
将来の事業運営などに資金を使うために、利益の一部を残しておく必要があります。
企業内の留められた利益のことを「内部留保」と言います。

配当金が株主に配られる場合、すべての株主に同じ金額が行き渡るのではなく、各株主が保有する株の数に応じて配られます。

例えば1株につき1円の配当金が出る場合、1,000株を持っている投資家には1,000円の配当金が渡され、1,500株を持っている投資家には1,500円が渡されます。

配当金は、しばしば「株主優待」と混同されることがあります。
株主優待とは、配当金とは別に企業から株主に贈られる品物やサービスです。上場企業のうち、およそ3割程度が株主優待を行っているとされています。

配当金は、いつ決まって、いつもらえるのか?

配当金をもらうためには、企業が定めた「権利確定日」に、株主として株主名簿に記載されている必要があります。
株を保有している期間は関係ありません。銀行預金のように長期間行うことで利息が積み重なっていくのではなく、あくまで「権利確定日」のみが問題となります。

権利確定日(引用:SBI証券)

実際に株を購入してから株主名簿に反映されるまで、3営業日が必要となります。
このため、権利確定日の3営業日前までには株を取得していなければなりません。

配当金をもらう権利を得るために株を取得しなければいけない日のことを「権利付き最終日」と言います。

権利付き最終日に株を保有しておけば、権利確定日までの間に株を売却しても、配当金を得ることができます。

注意点としては、権利付き最終日は権利確定日の「営業日ベース」で3日前ということです。
休日や祝日その他営業日ではない日をカウントしないので、その分前倒しして株を取得するようにしましょう。

企業が株主に配当金を分配する日は、企業ごとに異なります。
権利確定日の2~3ヶ月後であることが多いですが、権利確定日自体が企業毎に違い、年に複数回配当金を出す企業もあるため、一定の日付を特定することはできません。

配当金がもらえる条件

前述の通り、配当金をもらうためには権利付き最終日に株を保有している必要があります。

しかし、保有していれば必ず配当金をもらえるとは限りません。
それは配当金を出していない企業も数多くあるからです。そういった企業の株を保有している場合、いくら企業が利益を出しても配当金はありません。

なお、ミニ株やプチ株などといった単元未満株式であっても、配当金をもらう権利は発生します。

しかし、配当金は株主が保有する株数に応じて配分されるため、保有している株の数が少ない場合は配当金の額自体も相応に少なくなります。

1単元分の金額の配当金を受け取りたい場合は、1単元分の株を保有しなければなりません。

ミニ株・単元未満株式の基礎知識

配当金をもらえないケース

配当金を出している企業の株を権利付き最終日に保有していれば、必ず配当金をもらえるのでしょうか?

配当金は会社の利益に応じて発生するものです。
赤字の場合は配当金を出すことができなくなる場合が一般的です。

配当金は企業にとって義務ではなく、あくまで株主に対する利益の還元だからです。
利益がない以上、還元もできないことになります。

まれに、配当金を銀行預金における利息と同一視して、配当金の受取を株主の権利と思っている人がいますが、根本的にしくみが違います。

銀行預金は銀行にお金を「貸している」ため、その分の利息が受けられるのです。
株式投資はあくまでも「投資」なので、投下した資本に対して見合ったリターンが得られないこともあります。

配当金も株式投資におけるリターンの1つであり、もらえない事態が発生するのはむしろ当然です。

配当落ちとは

(引用:楽天証券)

権利付き最終日に株を保有していれば配当金がもらえるため、権利付き最終日が近づくと株価が上がっていくことがあります。

しかし、権利付き最終日の翌日なれば、株を保有している必要がありません。

権利付き最終日の翌日になると、配当金を目当てに株を保有していた投資家が一斉に株を売却します。
その結果、株価が下落することがあります。
この下落のことを「配当落ち」と言い、配当落ちが発生する日のことを「配当落ち日」と言います。

また、権利付き最終日の翌日に株を取得しても配当金を受けることはできなくなります。
このため権利付き最終日の翌日のことを、配当金を受ける権利がなくなった日という意味で「権利落ち日」と言います。

「配当落ち日」は「権利落ち日」と同じ日になります。

投資家の中には、配当落ちして実際の価値よりも低い価格となった銘柄を狙って買い、後で値上がりしたところ売り抜けを狙った投資方法を行う人もいます。

株の権利落ち とは?権利落ちすると株価はどうなる?

配当金を受け取る方法

配当金の受け取り方には、主に4つの方法があります。

1.配当金受領証を受け取る

発行会社から「配当金受領証」が郵送されてきたら、必要事項を記入し、印鑑を押し銀行や郵便局の窓口に持っていき、現金を受け取ります。

2.銀行振込

指定した金融機関に配当金を振り込んでもらう方式です。

あらかじめ金融機関の指定しておけば、自動的に配当金が振り込まれます。

3.株式数比例配分方式

複数の証券会社を利用している場合に選択できる方式です。

例えば、ある企業の株を、A証券会社で20株、B証券会社で10株購入し、合計30株に対して配当金が発生したとします。

1株あたりの配当金額が100円の場合、配当金の合計額は3,000円です。

この場合、株式数比例配分方式では、A証券会社の口座に20株×100円=2000円を振り込んでもらい、B証券会社の口座には10株×100円=1000円を振り込んでもらいます。

配当金がそれぞれの証券会社の口座に入るので、配当金を再投資に回す際の手間が少なくなる方法です。

4.登録配当金受領口座方式

株式数比例配分方式と違い、複数の証券会社で発生した配当金をすべてまとめ、指定した金融機関に振り込んでもらう方式です。

例えば、ある企業の株をA証券会社で20株、B証券会社で10株購入し、1株あたりの100円の配当金が発生したとします。合計3000円の配当金が発生したので、3000円全てが指定した金融機関にまとめて振り込まれます。

配当の種類

配当には、大きくわけて2つの種類があります。「現金配当」と「株式配当」です。一般的には現金配当のことを単に「配当」と呼ぶため、本記事でもそれに倣っています。

「現金配当」は、その名の通り配当金を現金で支払うタイプの配当です。それに対して「株式配当」は、現金ではなく新株を株主に発行します。

現金配当と株式配当は、さらに3つの種類に分類されます。

普通配当

通常の配当のことです。企業ごとに、年1回支払う・半期に1回支払う(年2回)・四半期1回支払う(年4回)などの違いがあります。

特別配当

企業に大きな利益が発生したときや、業績が非常に良かったときに支払われるボーナスのような配当金です。

記念配当

何らかの記念を祝して株主に支払われる配当金です。

創業50年などの節目や、上場記念などの名目で行われます。

チェックする指標  配当性向とは?

株式投資の際に注意すべき指標の1つに「配当性向」があります。

1株あたりの配当金 ÷ 1株あたりの利益×100

上記の計算式で求められる数値で、これが高いほど利益を株主に還元している企業だと判断されます。
投資の対象として人気が高くなる傾向が高い銘柄です。

配当性向が低い企業が投資に向いていないわけではありません。

特に成長期にある企業は設備投資などを積極的に行うため、配当性向が低くなる傾向があります。
こうした企業は成長とともに株価が伸びていく場合があるため、配当を狙うよりも株価変動による売却益を狙うか、将来的な成長を期待する長期的投資の対象として検討してみましょう。

配当性向が高い企業は成長期を超えて成熟した業界に存在するケースが多く、安定性のある大企業であることも多いです。こういった企業の場合は株価も高値で安定して推移しているパターンが多いため、株取引による利益よりも長期的に安定した配当金をもらう目的で投資を行ってもいいでしょう。

なお、利益が少ないのに無理に配当金を出すことで配当性向を上げている企業もあります。そういった企業は、時として資産を売却してまで配当金を捻出します。こういった配当金を、タコが自分の足を食べるように資産を食いつぶしている状態になぞらえて「タコ配」と呼びます。投資家としては注意が必要な銘柄です。

配当性向は数字の大小だけを見るのではなく、数字の裏に隠された情報を分析することが大切です。

配当利回り

配当金の多い企業であっても、株を取得するための株価が高すぎる場合は、投資効率に悪影響がでます。

株価と配当のバランスを見るための指標が「配当利回り」です。以下の式で算出することができます。

1株あたりの配当金 ÷ 取得時の株価×100(%)

株価が1200円で1株あたりの配当金が48円の会社と、株価が800円で1株あたりの配当金が32円の会社を比べた場合、パッと見ただけではどちらの企業の配当金が良いのかわかりません。しかし配当利回りの値を見れば、どちらも同じ4%だとわかります。

配当利回りが高い銘柄は、配当に関しては投資効率の良いお得な銘柄と判断できます。配当利回りの高い銘柄を長期的に保有していれば、定期的に多くの配当金を得ることが期待できます。

しかし配当利回りのみに注目してはいけません。株価が下がっても配当金利回りは上がってしまうためです。たとえ多くの配当金を得られても、株取引で損を出して結果的に赤字になるのでは意味がありません。

配当利回りを確認するときは、その企業の株価の推移や他の指標も合わせてチェックするようにしましょう。

配当金に税金はかかる?

株式投資では、株の売買で発生する利益にかかる税金に目が行ってしまいますが、配当を受け取った際にも税金がかかります。

配当金による利益は「配当所得」に分類されます。
配当所得は原則的に給与所得などと合算され、所得税や住民税の対象になります。

配当所得に課される税額は、配当金を出した企業によって異なります。

上場している企業の株による配当金には、20.315%の税金がかかります。
上場していない企業の株による配当金であれば、若干高い20.42%の税が課されます。

なお、上場企業の株であっても、その企業の発行済株式の3%以上を保有する「大口株主」であれば、一律20.42%の税率が適用されます。

※税率に関する内容は2017年4月現在のものです。税率は変更されることがあるので、国税庁のホームページなどから常に最新の情報をご参照ください。

確定申告の必要は?

配当金に税金がかかるということは、確定申告は必要なのでしょうか?

実は必ずしも確定申告が必要な訳ではありません。

個人投資家の場合、基本的に確定申告は不要です。
配当金の受け取り時に源泉徴収されて終了となります。

上場していない企業の株による配当で、かつ額が小さいものであれば、確定申告の必要はありません。
一般の投資家が未上場企業の株を取得できる機会は少ないので、個人投資家にとってはあまり関係がありません。

また、上場企業の株であっても、「大口株主」でなければ配当金の額に関係なく確定申告は不要です。多くの個人投資家はこれに当てはまります。

また、証券会社に口座を作る際に「源泉徴収ありの特定口座」を選択すると、確定申告が不要となります。
証券会社が源泉徴収や確定申告用の書類を作成してくれます。投資家には何の手間もかからないので人気のある口座です。

ただし、源泉徴収ありの特定口座には1つ落とし穴があります。

「給与所得や退職所得以外の所得が20万円以下の場合は納税不要」という税法上のルールがあるのですが、源泉徴収ありの特定口座を選択すると、証券会社が自動で税金を計算して納税するため、払わなくいい税金を払ってしまうことになります。

しかも、この払いすぎた税金は返ってきません。投資による年間所得が20万円以下の人は、源泉徴収ありの特定口座を選ぶと損をすることがあるので気をつけましょう。

一方、「源泉徴収『なし』の特定口座」であれば、確定申告用の必要はあるものの、納税の必要がない税金を納付しなくても済みます。

書類自体は証券会社が作成してくれるので、投資家の手間は軽減されます。少額で投資を行う場合は、源泉徴収なしの特定口座を選択してもいいでしょう。

株式投資にかかる配当金 まとめ

株式投資では、株価が値上がりしたことによるキャピタルゲインと、配当金のインカムゲインの2種類の利益を得ることができます。

インカムゲインである配当金は、株式を売却することなく利益を受け取ることができるので、優良な企業の場合は継続的に配当金を得ることができます。

資産運用の一つとして検討してみてもよいのではないでしょうか。

以上、「株の配当金とは?配当のしくみと利回りについて」でした。

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