現金を使わないお金の支払い方法の「キャッシュレス決済」が広がりをみせています。

しかし、日本におけるキャッシュレス決済の割合は、約20%と世界に比べると低水準な状態です。
これに対して、日本政府は「2025年までにキャッシュレス決済の比率40%」にまで高める「キャッシュレス・ビジョン」を掲げています。

今後もキャッシュレス普及に向けて、さまざまなキャンペーンや施策が行われることが予想されます。

キャッシュレス決済の中でも、普及が広がりつつあるのがスマートフォンを活用した「スマホ決済」です。

PayPayの「100億円あげちゃうキャンペーン」の効果で認知度が上がり、利用者も増えつつある「スマホ決済」。

このページでは、キャッシュレス決済のしくみや種類。スマホ決済のしくみ。サービスを提供している会社とアプリについて解説しています。

キャッシュレス決済のしくみと種類

キャッシュレス決済

キャッシュレスは、文字通り「キャッシュ=現金」「レス=少ない」という意味で、現金を使用しないお金の支払手段を表します。

現金を使わない支払手段としては、すでにクレジットカードや電子マネーが多く利用されてきました。
財布の中に現金がなくてもカードなどを利用して、買い物ができたり、電車に乗ったりといった事ができるようになっています。

そのキャッシュレス決済の種類の一つが「スマホ決済」です。

中国で広がったQRコード決済

2015年の世界のキャッシュレス決済比率は、韓国が89.1%、中国が60%、カナダが55.4%、イギリスが55%。
日本は18.4%と大きく出遅れているのが現状となっています

スマホ決済は、中国で爆発的に普及した決済システムです。

中国では、従来では現金か銀行のデビットカードでの決済が主流で、クレジットカードなどもあまり普及していませんでした。
また、偽札が使われるケースも多く、現金の信用も低いという状態。

その様な状態の中でスマホが普及し、簡単で便利なスマホ決済であるQRコード決済が広がっていったのです。

中国2代勢力のアリペイとウィーチャットペイ

QRコードを利用した「ALIPAY(アリペイ・支付宝)」と「WeChatPay(ウィーチャットペイ・微信支付)」の2サービスが突出して利用されており、2017年の年間流通額は約1,850兆円と言われています。
ちなみに日本のGDPは546兆円なので、その規模の大きさがわかると思います。

中国では顔写真付きの身分証明書がなければスマホを購入する事が出来ません。
なので、スマホが個人情報の管理に繋がり、クレジットカードに必要な信用情報がスマホにつながる結果となっているのです。

爆買い、インバウンド需要を取り込みたい日本の店舗

爆買いという言葉が出来るように、訪日客は日本で家電や美容用品などを大量にお土産として購入する人が多いのが特徴です。

訪日客のインバウンド需要を取り込む施策として、QRコード決済を取り入れる店舗やサービスが増えています。

日本円に換金したお金で支払うよりも、スマホ決済の方がお金を支払うという障壁が低いので、顧客単価が高くなったという業界もあるほどインパクトのある施策です。

また、スマホ決済は、店舗側が提供サービスに支払う手数料がクレジットカードに比べて安く設定されており、店舗にも大きなメリットがあります。

スマホ決済の基礎知識

「スマホ決済」はスマートフォンで使えるアプリを利用して、店舗での商品購入やサービス利用の際に現金の代わりに支払いを行う事ができる決済手段です。

スマホ決済は、大きく分けると「QRコード決済」「非接触型IC」の2種類があります。
違いは決済情報伝達の方法で、QRコードを使うか、ICチップを使うかです。

1.QRコード決済

「QRコード決済」は、スマホや紙などの媒体にQRコードを表示して、それをスマホなどの端末で読み取って決済を行います。

QRコードとは、Quick Response(クイック レスポンス)の略で、高速読み取りができるように開発された二次元コードです。

コードを読み取る方法は、2パターンがあります。

店舗読み取り方式

買い物やサービスの支払の際、店舗の紙、スマホ、タブレットに表示されたQRコードを自分のスマホのカメラを使って読み取って、自分のスマホで決済を行う方法。

決済の流れ

1.店舗のレジで利用したいQRコード決済サービスを伝える。
2.スマホでアプリを起動し、自分のQRコードを表示させる。
3.店舗側が、読み取り端末やタブレットなどでQRコードを読み取って金額を決済。

ユーザー読み取り方式

自分のスマホにQRコードを表示して、店舗の端末で読み取って支払いを行う方法。

決済の流れ

1.店舗のレジで利用したいQRコード決済サービスを伝える。
2.店舗がQRコード(紙、タブレットなど)を客側に表示する。
3.スマホのアプリを起動して、QRコードを読み取る。
4.アプリ内で金額入力欄が表示されるので、自分で支払金額を入力。
5.店舗側に金額を確認してもらい支払いボタンをタップして決済。

QRコード決済サービス会社一覧 (2018年12月29日現在)

サービスポイント還元支払い方法支払いのタイミング
LINE Pay0.5~5%銀行からチャージ
LINE PAYカード
QUICKPay
前払い
楽天ペイ0.5%クレジットカード
デビットカード
後払い
PayPay0.5%銀行からチャージ
クレジットカード
前払い
後払い
d払い0.5%クレジットカード
携帯電話料金に合算
dポイントで支払い
ドコモ口座残高を支払いに充当
後払い
Amazon PayAmazon Mastercardの場合 1%クレジットカード後払い
Origamiペイ即時割引クレジットカード
銀行口座からの即時引き落とし
即時払い
後払い
pring銀行からチャージ前払い
Pay IDクレジットカード後払い
ピクシブペイクレジットカード
PayPal
後払い
はまPay銀行口座からの即時引き落とし即時払い
YOKA Pay銀行口座からの即時引き落とし即時払い

上記の他にも、au Pay、セブンペイ、ゆうちょPay、ファミペイ、merpay、Bank Pay、ゆうちょ Payなどのサービスが予定されています。

QRコード決済のメリット・デメリット

メリット

・ポイントの特典がもらえる
・ほぼすべてのスマホ端末で利用可能
・支払い方法が現金よりも簡単
・支払いの他に、割り勘や友達に送金ができるサービスもある
・海外でも利用可能

デメリット

・スマホの充電が切れると使用出来ない
・事前にお金のチャージが必要なサービスもある
・セキュリティが弱い
・利用可能店舗数が少ない

2.非接触型IC

日本では「おサイフケータイ」として、一般的に使われていたのが「非接触型IC」を使った決済です。

支払いの際には、Suicaや楽天Edyなどの電子マネーや、iDなどのモバイルクレジットカードでお金の支払いが行われていました。

スマホでは、アップルのApple Pay、グーグルのGoogle Payがアプリで利用できます。
アプリには、電子マネーやクレジットカードを登録して決済が行えます。

決済の流れ

1.店舗側に利用する決済サービスの名前を伝えます。
2.店舗側が会計の入力処理を行った後、リーダーにスマホを近づけます。
3.決済が完了すると、スマホから決済完了の通知があります。

非接触型決済サービス会社一覧 (2018年12月29日現在)

サービス名利用可能
電子マネー
クレジットカード
登録
ポイントカード
登録
利用上限
Apple PaySuica
iD
QUICKPay
可能可能2万円
Google Pay楽天Edy
nanaco
Suica
WAON
QUICKPay
可能不可3万円

非接触型ICのメリット・デメリット

メリット

・支払いがタッチするだけで素早く簡単
・電子マネーやクレジットカードなど、利用可能な決済方法が多い
・利用可能店舗数が多い
・セキュリティが高い

デメリット

・事前にお金のチャージが必要なサービスもある
・スマホの充電が切れると使用が出来ない

スマホ決済の支払い方法とタイミング

スマホ決済を行うことで、店舗やサービスへの支払いは簡単に行うことが可能です。
しかし、それぞれのスマホアプリサービスによって、お金が支払われるタイミングや支払い方法が異なっています。

ここでは、「支払い方法」と「タイミング」について説明します。

スマホ決済の支払い方法

スマホ決済での支払いには、「銀行口座」「クレジットカード」「電子マネー」が利用されます。

銀行口座の場合は、事前にスマホアプリにお金をチャージしてその中から支払いするか、店舗への支払いが行われた段階で即時に口座から引き落としされるかの2パターンがあります。

チャージ内のお金、口座内のお金以上には支払いができないので、お金の使いすぎを抑えることも可能です。

クレジットカードを利用した場合は、通常の利用方法と同様に、後日まとめて請求が行われます。
決済が後回しになるので、手元や口座にお金がなくても支払いを行う事が可能です。

電子マネーは、あらかじめチャージしておいたお金分を支払うことが可能です。
電子マネーへは、現金をチャージ機を利用してチャージする方法やクレジットカードを利用してチャージする方法があります。

スマホ決済のタイミング

店舗への支払いは、アプリ上で即時に行われます。
しかし、利用者がお金を実際に支払うタイミングは、利用するアプリや使われる支払い元によってタイミングが異なります。

利用者からお金が移動となるタイミングがは、「前払い」「即時払い」「後払い」の3パターンに別れます。

「前払い」

銀行口座やクレジットカード等を利用して、アプリに事前にお金をチャージしておくタイプです。

チャージした金額内の分だけ、決済に利用することが可能です。

「即時払い」

銀行口座と紐づけた際に利用されます。アプリで決済されるのと同時に、銀行口座から利用分が引き落としとなります。

銀行口座の残高以内の金額で利用することができます。

「後払い」

クレジットカード同様に、利用分が後日まとめて銀行口座から引き落としとなるタイプです。

クレジットカードの利用限度額以内での決済が可能となります。

docomoの「d払い」の場合、スマホの利用代金と一緒に支払いを行うことが出来ます。

スマホ決済の基礎知識 まとめ

各企業や団体が新しいペイサービスを次々に始めており、それぞれがスマホ決済サービスの主導権を握ろうとしているのが現状です。

利用者側はポイント還元や割引が増えることは歓迎ですが、あまりにも乱立すると店舗側の対応が難しくなってしまう事が想定されます。
使える店、使えない店が分からないと、かえって不便にかんじるというケースもあるかもしれません。

まずは、自分がよく利用する店舗やサービスでスマホ決済が利用できるか確認してみましょう。

スマホ決済をすでに利用されている方も、これから使ってみようかなと考えている方も、基本的なしくみを知ってお得に利用してください。